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ミネラル

ミネラル(灰分)は、体(骨・歯・血液など)を構成し、またさまざまな生理機能になくてはならない微量栄養素です。そしてその機能が正常に働くには、ひとつのミネラルの必要量だけでなく、他のミネラルやビタミンとのバランスがとれていることが必要です。

猫は肉食だからといって、人の食品の肉、つまり精肉ばかり与えていると簡単にミネラルバランスを崩します。

カルシウムとリンはそのバランスが非常に重要で、カルシウムがリンの1.2~1.5倍の比率でとらなければなりません。

ところが精肉の場合、リンがカルシウムの10倍以上含まれています。穀類もリンの方が多く、米に含まれるリンはカルシウムの約10倍程度です。これらの食品は、カルシウムを豊富に含む骨(骨粉)、小魚、チーズなどでカルシウムを補う必要があります。

マグネシウムも体の調整機能に関わっており必要な栄養素のひとつなので、適量はとらなければなりません。しかし、多くの食材に含まれているので欠乏することはほとんどないようです。

ただしマグネシウムの過剰はネコにとって病気の引き金になります。ネコは泌尿器症候群、つまり尿結石などによる尿路障害を起こしやすい動物です。ネコは排尿の量、回数ともに少なく、尿を高度に濃縮します。また、その尿道は細く、特にオスネコの尿道は細くて長く詰まりやすい構造となっています。ネコの尿結石の約9割がマグネシウムを成分とする結石です。

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